Jan. 8.2000 童夢50%スケール風洞実験設備建設のお知らせ




50%スケール風洞実験設備 SPEC
50%スケール風洞実験設備 完成予想図

本当に不思議な現象ですが、これだけモータースポーツ先進国に見える我国に、現状、レーシングカー開発に最も適したスケールである実車の50%サイズのモデルを計測できるムービングベルト式風洞実験設備が存在しません。
存在しない理由は「レース産業の育成をないがしろにした日本のモータースポーツの構造」とか「単なる外車好き」とかいろいろ並べ立てる事は出来ますが、要するにレーシングカーの開発を忘れた日本のレース業界に切実たる需要が無いのは当然で、この傾向はこれからも変る事のない日本のモータースポーツのスタイルとして定着して行くのかも知れません。
それはそれで良いのですが、いつまでもレース産業の発展しない我国に縋り付いて生きて行く訳にもいかない私達がヨーロッパにその活路を見出そうとする時、その所有する風洞実験設備が時代遅れの25%スケールでは勝負にもなりません。
現実にレーシングカー開発技術を競い合っているレーシングカー・コンストラクターの世界では50%スケールの風洞実験設備は必要不可欠な武器であり、大袈裟ではなく50%の風洞を建設するかレーシングカー・コンストラクターを止めるかと言うレベルの問題です。
もちろん、レーシングカー・コンストラクターを止める気の毛頭ない私達に選択肢は無く、2000年10月建設完了、2001年1月稼働開始を目標に50%スケールムービングベルト式風洞実験設備の建設に着手しましたのでお知らせ致します。
建設場所は北陸自動車道米原インターチェンジから約1km、名神高速道路米原ジャンクションに隣接する「米原工業団地」内で、新幹線米原駅より車で約8分の所です。
性能面で言えば、一般的なF1チームの標準レベルの設計となっており、可もなく不可もなくと行ったところですが、欲を言えばキリがないので当面はこんなところで充分でしょう。
それでは完成の暁にはまた御案内させて頂きます。

2000年1月8日   株式会社 童 夢 林 みのる


50%スケール風洞実験設備 SPEC
 
50%スケール風洞実験設備 完成予想図