Mar.31.2000 NSX 00モデル完成




NSX GTモデル左側面
NSX GTモデル右後方

新しいNSXのGTモデルは、2年ぶりのモデルチェンジを果たし大きく変身しました。外観は旧型の面影を残しつつも新レギュレーションへの適合と新しい空力処理によりすべてのデザインを一新しています。
また、パッケージレイアウトもゼロから見直し、大幅にコンパクト化されたエンジンの利点を最大限生かすべく、新機軸を盛り込んだギアボックス、新レイアウトのロールケージ、サスペンションを採用し、旧型とは全く異なったマシンになっています。
開発当初よりマシンの基本コンセプトとして、常に念頭に置いたのは低重心の追求、最適バランスの創造、そして良質の空力特性確保です。これらを平たく言えば、「より低く、無理なく自然に、マイルドに」となるのですが、具体的には次のような改善要素がありました。


改善ポイント

低重心化
エンジン・ギアボックスのコンパクト化
エキゾーストなどのレイアウト変更
フレームボディのの軽量化
車体剛性向上
サスペンション剛性向上
サスペンションジオメトリィの見直し
ブレーキ性能向上
エンジン冷却容量アップ
シフト、ペダルフィール向上
コックピット環境改善
ピットワーク利便性改善
メンテナンス性、サービス性改善
最適バランスの追求
良質な空力特性の追求
600時間に及ぶ風洞実験の結果、99モデルを凌ぐ空力特性を得る。
低速から高速、ブレーキングからコーナリングそしてスロットルオンあらゆる領域でマイルドな特性変化を示す。

  drag downforce L/D
front rear
99 100 100 100 100
99改 100 100 87 92
00 102 110 103 104

・現行25%スケールモデルによる開発のほぼ限界点に到達!

以上により新しいNSXはレギュレーション変更による性能抑制をものともせず、旧型をはるかに凌ぐポテンシャルを得ました。今後は究極の限界設計ゆえに発生が予測されるトラブルを早期にクリアにし、「速さ」に加え、「強さ」を構築することが開発テーマになります。

3/31〜4/2にツインリンクもてぎで行なわれる全日本GT選手権 第1戦に期待して下さい。

NSX GTモデル左側面
 
NSX GTモデル右後方