Jun.25.2002 2003年度よりのIRLへのシャーシ供給を断念


株式会社 童夢では、2003年度からのIRL(Indy Racing League)へのシャーシ供給を目指してIRLと交渉を続けてまいりましたが、このほど正式に不認可の通知があり、残念ながら2003年度よりの参入は断念せざるを得なくなりました。
IRLでは本年4月末までに申請のあったシャーシ・コンストラクターの中から3社を選定して、2005年までの3年間の参加資格を与えるとなっていました。
そこで童夢も期日内に申請を済ませ、その後は鋭意交渉を続けていましたが、既存のダラーラとGフォースは決まっていますから残りは一席しかなく、そこに数社が申請していたわけです。IRL側は当初より参入に際しては少なくとも3分の1のチームに供給可能な対応と体制の準備を求めていましたが、童夢としては全くの新規参入になるわけですから販売台数に応じて体制を構築していくという方法を主張していたため、両者の思惑にはかなり隔たりがありました。
この時点でもっとも有力視されていたのがローラでしたが、IRLの参入条件の中にローラにとっては厳しい内容も含まれていた為、ローラは本命ではありながらも童夢を含めた他の2社とも話し合いを継続していたというところです。
結局、ローラは供給を断念しMKという会社が決定しましたが、このころにはIRL側も3社に限定することに強くはこだわらないという感触も出てきましたので、IRLがシャーシ・コンストラクターのプレス発表を行った後も交渉を継続していました。
しかし、その交渉過程において、次期参入時期に関しても3年後にはこだわらないという話も出てきましたので、それならば我々としてはこれだけ時間がずれ込んでしまった状況で慌てて開発を開始するよりは、2004年度からの供給開始を目指したほうがかなり得策といえますので、今回は、来期からの参入に関しては不認可、しかし、2004年度からの参入に関しては考慮していただけるということで決着することにしました。
童夢がアメリカのレースへの進出を計画しているのは、基本的にはビジネスフィールドとして魅力的なことが最大の理由ですが、インディ制覇にも並々ならぬ意欲を燃やしています。
今後も継続してIRLと交渉を続け、2004年度からの参入を実現させるように努力を続けたいと考えています。