Aug.04.2004 IRLシャーシの空力開発に着手しました。




株式会社 童夢は、米国HPD(HONDA performance development)社およびスーパーアグリ・カンパニー有限会社と、IRL参戦車両(HPD社製エンジンを搭載するGフォース車)の風洞実験プログラム及びフリーエリア・パーツの開発供給に関する契約を締結しましたのでお知らせいたします。

童夢は、自社の風洞実験設備「風流舎」を用い、Gフォース車両の3つの異なる空力パッケージ(ショート・オーバル、スピードウェイ、スーパースピードウェイ)の精細なエアロマップの構築を行い、HPD社製エンジンを搭載するGフォースチームのセットアップ・シミュレーションの精度向上をサポートします。
また、風洞実験により独自の空力パーツの開発も行い、レギュレーションで許された範囲でレース車両に反映していきたいと考えています。
当面は、優先的開発協力契約を締結しているスーパーアグリ・カンパニー(スーパーアグリ・フェルナンデス・レーシング)の車両に対して成果を反映していきますが、安定的に成果が発揮できるようになった時点で、HPD社製エンジン搭載の他チームにも提供される予定です。
これらの研究開発の成果は、2005年から予想されるロードコース戦追加に向けて、ロードコース・パッケージのフリーエリア・パーツ開発にも活かされることになり、ロードコースの経験豊富な童夢の技術がよりいっそう発揮できそうです。

なお、これらのデータ及びパーツは既にINDY500のスーパースピードウェイ仕様において、スーパーアグリ・フェルナンデス・レーシングにより使用され、公式プラクティスにおいて最高平均スピードトップ5入りをのべ19回達成し、トップスピードは合計6回を記録することに成功しています(2名のドライバーにより達成した記録。ちなみに松浦考亮はこのうちトップ5を9回、トップスピードを4回記録しています)。

*フリーエリア・パーツ 
パーツの開発が自由な部分。ホイール・フリップ、ピッグズ・イヤー、フロント・ウィング翼端板、サスペンション・アーム等。

*エアロマップ    
車高、ウィングの角度によるダウンフォース発生量のスピード毎のダウンフォース発生量変化のマトリックス。