Mar.11.2005 NSX-GT 岡山国際サーキットテスト
3月8日〜10日まで3日間に渡って、岡山国際サーキットでNSX-GTのテストが行われました。

童夢が走らせるTEAM HONDA RACINGは、TAKATAカラーのNo.18だけを岡山に持ち込みました。その間、もう一台のオートバックスカラーのNo.8は、シェイクダウンテスト後のメンテナンスと塗装作業を行っています。
ドライバーはNo.18に乗る道上龍と小暮卓史だけでなく、No.8を操る伊藤大輔とラルフ・ファーマンもテストに参加しました。
既に発表されたように、今年のSUPER GTシリーズのGT500クラスには、4台のNSX-GTが参加します。今回のテストでは、3台目の中島企画のNSX-GTがシェイクダウンテストを行いましたが、チームクニミツにデリバリーされるNo.100(メンテナンスはM-TEC)は、まだ童夢の工場で組み立て中です。
今回のテストの最も大きなテーマは、2週間前の岡山テストが、2日目に雪が降る等極端に気温、路面温度が低かったことから、レースコンディションを想定したタイヤテストを消化出来なかったため、やり残したタイヤテストを完全に行うことでした。
タイヤテストに先んじた1日目は、サスペンション関連のデータ収集と基本的なセットアップに費やし、特に、2005年バージョンのダンパーの比較テストでは低速域での特性が大幅に改善されていることが判りました。
幸いなことに、No.18でペアを組む道上と小暮は、非常にセッティングの傾向が似通っており、このようなテストもスムーズに進めることが可能で、今後TEAM HONDA RACING の大きなアドバンテージとなるでしょう。
2日目、決勝レース用の様々なコンパウンドをテスト中、今回のテストのベストラップタイムである1分23秒9(計測:ブリヂストン)を記録しました。午後にはロングランテストも行い、おおむね今年のタイヤスペックの方向性を確認し、開幕戦で持ち込むタイヤも決定いたしました。選定されたタイヤは、2004年モデルと比べると明らかに方向性が違うもので、車両の特性が大幅に変化していることが判ります。
3日目には、様々なケースを想定しての空力テストを行いました。ダウンフォースとドラッグのバランスを探ることが主題となりますが、デリケートなセッティングを繰り返し、かなり最適の空力セッティングを見つけ出すことが出来ました。
これまで行われた3回のテストで、2005年バージョンのNSX-GTは高いポテンシャルを秘めていることが確認されていますが、来週の鈴鹿テストでは、開幕直前のテストとして、より実戦的な煮詰めを行う予定です。