Jun.15.2005  2005年ルマン24時間レースレポート11



 

 

 


●Jim Gainer by 童夢
それまでカスタマーチームを支援するだけだった童夢は、1年前自身のチームによってルマン参戦を計画しました。この計画は、当然のことですが、最初新しいマシンの開発を中心として進められました。ご存じのように、そうして誕生したのがS101Hbでした。秋になって、童夢と親しい付き合いを行っているJim Gainer Internationalから、「S101Hbを購入して、ルマンに挑戦したい」との申し出が出されました。童夢ワークスの1台とJim Gainer Internationalの1台の2台のS101Hbを走らせる計画が急浮上したのです。
非常に理想的なプロジェクトと言えるものでしたが、冷静になって状況を検証したところ、足りないものが見つかりました。
S101Hbは、2003年レギュレーションで作られたLMP900マシンをベースとして、新しいP1レギュレーションで作り直した、通称ハイブリッドカーと呼ばれるマシンです。ハイブリッドカーの条件は、基本となるモノコックが、2003年末までに作られていることでした。
ところが、童夢に残されていたS101の新品のモノコックは、1つだけしかありませんでした。もちろん、これまでレースで酷使された中古のモノコックも残っていました。ですから、一時期状態の良い中古のモノコックを使うプランも検討されました。
しかし、過酷なルマンを闘うには不安が残ると判断されたため、残っていたモノコックを使い、唯1台だけS101Hbは作られることとなりました。
そこで、Jim Gainer Internationalと童夢が一緒にルマンを闘うことが決まりました。
「Jim Gainer by 童夢」と考えると、判りやすいと思います。