Sep.23.2005  SUPER GT Rd6 FUJI GT300kmレースレポート1
●“コブ付き”のフジスペシャルが登場







 


 標高の高い、つまり、気圧が低いサーキットでは、空気が薄くなる分、どうしてもNAエンジンは出力が小さくなってしまいます。それに対して、ターボエンジンは、ブースト圧をアップすることで、出力の低下を最小限に抑えることが可能です。そのため、JGTCの場合、標高の高い場所に位置する、富士スピードウェイとオートポリスで行われるレースにおいて、NAエンジンに対して1段階大きなリストリクターの使用を許しています。
 現在のNSX-GTは全車NAエンジンを搭載していますから、今回のレースで、この規則が適用されて、1段階大きなリストリクターを取り付けて走行することが可能となります。
 今年リニューアルオープンした富士スピードウェイは、(かつて高速コーナーだった)最終コーナー付近に、連続して左右に切り返すコーナーが設けられたことで、テクニカルサーキットとしての性格を与えられました。しかし、長いストレートはそのままですから、非常にセッティングの難しいコースとなっています。
 そこで、新制富士スピードウェイを攻略するため、童夢は、ダウンフォースが大きく、しかし、ドラッグが小さい、つまりL/Dの優れた空力パッケージを開発しました。
 一見して判ると思いますが、ノーズ左右に取り付けられたコブが、そのフジ用パッケージのポイントです。このコブは、カナードウイングで発生するほど、大きなダウンフォースを得ることは出来ませんが、大きなダウンフォースと少ないドラッグを両立させることが可能です。
 今日行われたフリープラクティスでは、#8 ARTA NSXが40kg、#18 TAKATA童夢 NSXが60kgと、無視できないウエイトハンデを積んでいることから、トップタイムは、ウエイトハンデを科せられていない#32 EPSON NSXに譲りましたが、充分な手応えを得ることが出来ました。

GT500
1 #32 EPSON NSX1分34秒879
5 #8 ARTA NSX1分35秒414
11 #18 TAKATA童夢 NSX1分35秒984
17 #100 RAYBRIG NSX1分36秒878

GT300
1 #0 EBBRO M-TEC NSX1分42秒405
3 #10 MACH-GO FERRARI DUNLOP1分42秒861
9 #11 JIM GAINER FERRARI DUNLOP1分44秒026