2008.Jun.15 LeMans 24h Race Report6








鈴木英紀レポート   テストとして走り続ける

伊藤大輔に続いて立川祐路が乗り込みました。ハイペースで追い上げる立川祐路ですが、フロントウインドーの汚れによって前が見え難いと訴えています。最初のピットインの際、ガソリンと共にオイルを補給しました。少々オイル消費の多さが気になります。

2つ目のスティントの際、立川祐路は、またしても「前が見えない」と訴えました。我慢してスティントを完了しますが、ガソリンとオイルを補給して、フロントウインドーを拭いてピットアウトしたところ、オイルプレッシャーのワーニングランプが点灯しました。そして、立川祐路から「エンジンが吹けない」と報告が入りました。

どうやらオイルプレッシャーを失っているようです。スロー走行でピットに戻ってチェックしたところ、オイルの給油口からオイルが流れ出て、オイルプレッシャーを失ったことが判明しました。

オイルを補給した際、オイルタンクの蓋は、ドライブレイクカップリングによって、自動的に閉まる仕組みとなっています。そのドライブレイクカップリングが壊れていたことが原因のようです。

11時50分にピットに入って、1時間をかけて慎重にチェックしたところ、エンジン内部にダメージがないことが判りました。

1時間の作業によって、童夢が上位でフィニッシュ出来る可能性は、ほとんど無くなりました。
童夢がS102のシェイクダウンテストを行ったのは4月7日です。そう、たった2ヶ月前です。そのため、充分なテストを行うことなく、童夢はS102をルマンに持ち込みました。そこで、童夢は、残りの14時間を、テストとして、S102を走らせることが決定しました。

童夢のピットで、メカニック達が、あわただしく作業を行っている間、No.6 ORECAがクラッシュして、セイフティカーがコースインしました。ほとんど同時に、もう1台のNo.5 ORECAがピットに滑り込んできました。そして、ピットのガレージに入れられて、作業を始めました。
童夢にオイルトラブルが無ければ、圧倒的に有利な状況となりましたが、勝負は来年に持ち越しです。

片岡龍也が、予選であまり走ることが出来なかったことから、午前1時、片岡龍也が乗り込んでコースインしました。