2008.Nov.08 AUTOBACS SUPER GT Rd.9 FUJI GT 300km RACE









鈴木英紀レポート

Race Report2

昨日の晴天とは一転して、富士スピードウェイは雨雲に覆われました。
1回目の予選が始まる頃になっても、雨は降り続きました。もちろん、全車レインタイヤを装着してコースインしました。

ウェットコンディションの場合、コース状況の違いによって、大きなタイム差が出てしまいます。そのため、ドライコンディションの場合と違って、セッションが開始されると同時に、小暮卓史が乗り込んだNo.18TAKATA童夢NSXはコースインしました。

最初のアタックで、小暮卓史は9番手のタイムを記録しました。105kgのウエイトハンデを考慮すると上々の成績ですが、たくさんのクルマが一緒に走行しているため、もし雨が小降りになるのであれば、急速にコースコンディションが向上する可能性があります。
セッション後半、GT300クラスとの混走時間帯になって、予想通り雨が小降りとなりました。そのため、次々とタイムは更新されました。
もちろん、No.18TAKATA童夢NSXもタイムアタックを再開しました。そして、最終ラップで7位にジャンプアップすることに成功しました。

予選1回目
2 No.32 EPSON NSX 1分45秒305
4 No.100 RAYBRIG NSX 1分45秒797
7 No.18 TAKATA童夢NSX 1分45秒958
9 No.1 ARTA NSX 1分45秒970
10 No.17 REAL NSX 1分45秒998
**以上スーパーラップ進出**

午後になって雨は止みましたが、気温が下がってきました。
スーパーラップでは、たった2周でタイヤを暖めなければなりません。
レインタイヤには、浅溝のトレッドパターンと深溝のトレッドパターンのものの2種類が存在しています。トレッドパターンが深溝の方が、トレッドが動くため、暖まりやすい特性を持っています。しかし、雨が止んでいるため、今後コースが乾いてくることが予想されます。その場合、暖まり難い浅溝タイヤの方がタイムが出る可能性があります。
そのため、2回目の予選を使って、深溝タイヤと浅溝タイヤの暖まり具合を比較することとなりました。
その結果、路面が乾き始めていることから、深溝タイヤの場合、タイヤそのものがよれてしまい、不安定となるため、暖まり難くても、浅溝タイヤを履いてスーパーラップに挑戦することとなりました。

予選2回目
3 No.32 EPSON NSX 1分43秒517
6 No.18 TAKATA童夢NSX 1分44秒104
7 No.100 RAYBRIG NSX 1分44秒131
8 No.17 REAL NSX 1分44秒390
9 No.1 ARTA NSX 1分44秒589

スーパーラップが開始される頃になると、さらに気温は下がってきました。スーパーラップでは、たった2周でタイヤを暖めなければなりません。しかし、低い路面温度が大きなネックとなりました。
ミッドシップのNSXの場合、どうしてもフロントタイヤが暖め難くなります。小暮卓史は、慎重にタイヤを暖めてスーパーラップに挑戦しました。No.18TAKATA童夢NSXが登場する前、No.17REAL NSXがトップタイムを記録していました。小暮卓史は、セクター1を22秒187で走りきって、0.120秒遅れのタイムを記録しました。しかし、タイヤが暖まりません。セクター2では差を0.355秒に拡げられてしまいます。登りで曲がりくねったコーナーが連続するセクター3では、105kgのウエイトハンデが効きました。セクター3では、フロントタイヤの負担が大きいこともあって、タイヤが暖まらないとタイムが出ません。
結局小暮卓史は、105kgのウエイトハンデを考慮すると、上出来と言える1分43秒602のラップタイムを記録しました。
No.18TAKATA童夢NSXは、明日の決勝レースを7番グリッドからスタートすることとなりました。

スターティンググリッド *暫定*
1 No.17 REAL NSX 1分42秒661
3 No.1 ARTA NSX 1分42秒932
5 No.100 RAYBRIG NSX 1分43秒563
7 No.18 TAKATA童夢NSX 1分43秒602
10 No.32 EPSON NSX 1分45秒008
**総てスーパラップでのタイム**