Apr.06.2007  2007 AUTOBACS SUPER GT Rd2 OKAYAMA GT300kmRACE Report1
道上龍の操るNo.18 TAKATA童夢NSXがトップタイム







 


目標は安定して速く走ること
 悪夢の鈴鹿から3週間、SUPER GT第2戦は、岡山国際サーキットで開催されます。シーズン前2月に3メーカーは合同して、岡山国際サーキットでテストを行っています。その際道上龍の操るNo.18 TAKATA童夢NSXはトップタイムを記録しました。
 残念ながら、このテストは、気温4〜6℃の低温の中で行われたことから、本当の意味でポテンシャルを判断することは出来ません。第一、使用するタイヤの選択も完全には行えないと言うべきです。

 春らしい暖かさの中、午前中フリープラクティスが行われると、NSX-GT勢が次々とタイムボードの上位を占めるようになりました。最終的にNo.18 TAKATA童夢NSXを先頭にして、No.8 ARTA NSX、No.100 RAYBRIG NSX、No.32 EPSON NSX、No.17 REAL NSXの5台のNSX-GTが、トップ5を独占する結果となりました。

 しかし、チームの雰囲気は芳しくありません。
 トップタイムを記録した道上龍は、無線でシャシーバランスの悪さを訴えています。ラップタイムの速さと裏腹に「高速コーナーでアンダーステア、低速コーナーは逆だ」とシビアな操縦性を報告しました。
 それでも、ユーズドタイヤを履いても1分24秒台で周回していましたから、チームはもちろん、トップタイムを記録した道上龍も、なぜ、こんなに速いのか?狐につままれたようです。

 早速、昼の時間を使って、セッティングを変更することとなりました。サスペンションはバネレートも含めて大幅に変更されました。前後のライドハイトを見直されました。
 この状態で午後のフリープラクティスに出走しました。

 シャシーバランスは、ほんの少し良くなりました。しかし、どうしても高速コーナーでアンダーステアが顔を出してしまいます。
 高速になる程リアウイングは大きなダウンフォースを生み出します。そのため、何もしなければ、高速コーナーになるほど、アンダーステアが強くなってしまいます。
 特に2007年のレギュレーションは、基本的にリアよりフロントのダウンフォースが少なくなる特徴を持つため、より高速コーナー程アンダーステアが強くなってしまいます。

 そこで、リアのライドハイトを高く設定することとしました。
 この状態でも満足出来るシャシーバランスとはなりません。しかし、ラップタイムそのものは速かったことから、セッション終了間際新しいタイヤに履き替えて、タイムアタックを行いました。
 そうして道上龍は1分23秒216のベストタイムを記録しました。

 ラップタイムは速いのですが、安定して速く走るため、今夜慎重にミーティングを行い、セッティングを煮詰めることとなります。

フリープラクティス(1回目+2回目)
1 No.18 TAKATA童夢 NSX 1分23秒216
2 No.8 ARTA NSX 1分23秒763
3 No.100 RAYBRIG NSX 1分24秒030
6 No.32 EPSON NSX 1分24秒370
7 No.17 REAL NSX 1分24秒429