Sep.18 2025
TGR-DCレーシングスクールの公式車両として
童夢製フォーミュラレーシングカー「DOME F110」が採用
~ 新たに規格化されたFIAレインランプ公認を取得した「RL23C」も標準搭載~
株式会社童夢(滋賀県米原市)は、TOYOTA GAZOO Racingが主催するドライバー育成プログラム「TGR-DCレーシングスクール(TGR-DC RS)」において、「DOME F110」をベースとした童夢製フォーミュラレーシングカーがスクール車両として採用され、すでにレーシングコースにおいて実走行で行われる二次選考の過程で使用開始されたことをお知らせいたします。さらに本スクールカーには、童夢が開発しFIA最新規格認証を取得したレインランプ「RL23C」も標準搭載され、ウェットコンディションでのレインランプ視認性の向上に寄与しています。

DOME F110とは
DOME F110は、当初、国際自動車連盟(FIA)の新規格に準拠する国産レーシングカーとして、トヨタ自動車株式会社の支援のもと童夢によって生み出された、2015年から2023年までFIA-F4日本選手権で使用されたフォーミュラカーです。9シーズンにわたり公式選手権で採用され、国内の多くの若手ドライバーが本車両を通じて実戦経験を積みました。国内の多くの若手ドライバーが本車両を通じて実戦経験を積みました。2024年からは、新たに設定された「F110 CUP」レースの車両として活用され、引き続きカートから4輪へのステップアップ育成カテゴリーの現場で使用されており、F110ユーザーへの整備支援および部品供給体制も継続的に構築されています。



車両はFIA承認衝突試験及び静的荷重試験をクリアしたカーボンモノコック構造を採用し、前後にカーボン製衝撃吸収構造体を備えるなど、国際規格に準拠した設計となっています。パワーユニットにはTOM’S製2.0リッター直列4気筒エンジン(160 PS)を搭載し、トランスミッションには戸田レーシング製6速シーケンシャルギヤボックス(パドルシフト)を採用。また、スクールカーには長期間にわたる公式採用を支えるために電装系に近代化改修を施しております。
FIA公認レインランプ「RL23C」について
国際自動車連盟(FIA)が、「統一された高性能・高安全基準の公認品」として新たに定めたレーシングカー用のレインランプ規格(FIA Standard 8874-2019)は、視認性について新たに規格化し、安全性の向上を図ったものです。童夢は、これに準拠した製品を開発し、日本のコンストラクターとして初めて同規格の認証を取得。FIAのテクニカルリストN°76(FIA Technical List 76)にラインナップされました。


特徴
■2つの発光パターンが選択可能 このレインランプは、常時点滅(レインランプ用4Hz)、または常時点灯の2つの回路を内蔵しており、4Hz点滅回路を利用して既存競技車両の規則準拠用として使用できるだけでなく、常時点灯回路をパワーマネージメントデバイスに接続することで、ストール、ピットレーンなど様々な周波数での点滅発光に対応できます。また、レインランプ正面から取付と取り外しのアクセスが出来る様に設計されています。
■弊社設計製作による日本国内製 本製品のレンズには、他社製品に見られる様な拡散用レンズの飛び出しが無く、接触などによるレンズの脱落や破損が減少する事を見込んでおり。また、発光体の基板に熱伝導率の高いアルミナ基板が使用し、薄型軽量化を図っています。
■様々な競技車両に使用可能 レインライトとしての最新FIA規格準拠品ですので、さまざまな競技カテゴリーにて使用が可能となっており、弊社製競技用車両であるF110シリーズだけではなく、お問い合わせ頂きました一般競技車両ユーザーの方にも販売を予定しております。(承認パーツ規則制の競技車両には、別途マニュファクチャラーの承認パーツへの追加が必要となります。)
童夢は、今後もF110やFIA公認部品を通じて、国内外のレーシングプログラムに高品質な車両と部品を供給し、より良い競技用製品を皆様にお届けする事で日本のモータースポーツ産業の発展に貢献してまいります。